目的は公立中高一貫校に合格することではない。
息子の合否は、私の合否
私は息子に勉強を教えることができません……
問題の解き方を教えることもできません……
しかし、目指すべき姿は、息子が幼い頃から一貫して同じです。
【時代の変化に対応し、生き抜いていく力を身に付けること】
勉強はその手段の一つに過ぎません。
大切なのは日々の体験を自分の成長に繋げていくこと。
私はそれを徹底しているので、子育てに絶対の自信を持っています。
日々の学びは公立中高一貫校に合格することではありません。
私達の目的にゴールなど無いので、不合格になったとしても高校受験をすればいいだけ。
将来に向かってやるべきことは何も変わらないと思っていました。
実際のところ、そうなっていたとしても変わらなかったと思います。
しかし、その気持ちとは裏腹に、目に見えないプレッシャーと闘うことになります。
6年生になると、周りの保護者から受検するのか聞かれることがありました。
学校では成績優秀と認知されていたので、進路はどうするのか気になる保護者も多かったんですよね。
こういうのは隠してもあまり意味がないので、正直に受検することを伝えました。
そんなこともあって、合格発表を待っている間は地獄でした……
これ、自分でも何でこんなになっちゃったんだろう?というくらい、精神的に不安定な状態になり、合格発表の2日前からは一睡もできないほどになってしまったんです。
全て私の責任の中でやっているとは言え、私は受検を知りません。
プロでもなければノウハウも知らない。単なる一人の子どもを持つ父親です。
いくら子育てに自信があっても、受検ですから合否を判断するのは学校なわけです。
そこには温情もなければ、ましてや私の過去など知る由もありません。
そのような状況で襲い掛かってきたプレッシャーというのは、
今までの子育てと教育は正しいのか?
本当の目的である、先の未来に向けて正しい道を歩けているのか?
私達親子の受検は
【息子の合否は、私の合否】
なのです。
ここで不合格になったら、私の子育てと教育は間違えていると言われたのと同じこと。
それはすなわち、親子で過ごしてきた日々が幻想に過ぎなかったということ。
背負うものが大きくなればなるほど、責任が重くのしかかってくる。
一人の人生を左右する大きな分岐点。
合格発表前、私は息子に言いました。
「もし、不合格なら縁がなかったと割り切って高校受験を頑張ろう。そして、中高一貫校の子達には負けないよう高校で頑って、落としたことを必ず後悔させてやろう!」
「合格なら、選んでくれた学校に感謝して、この子を選んで本当に良かったと、心から思ってもらえるような、そんな存在になろうな……」