目的は公立中高一貫校に合格することではない。
保護者が求める安心感
息子の結果は知ってのとおり合格したわけですが、この体験を通して分かったことは
【塾に入れる保護者は安心感を求めている】
ということ。
ウチが適性検査の問題を教えられるわけないよ……
塾に行けば勉強のスケジュール管理もしてくれるし、他の受検生もいて模試だって受けられるでしょ……
専門の人に相談だってできるし、何よりほとんどの子が塾に通っているじゃない……
通塾させる人のほとんどが、このような考えだと思います。
以下にまとめると
2・スケジュール管理
3・他の生徒がいる
4・模試が受けられる
5・専門の人に相談ができる
6・受検するほとんどの子が通っている
こんなところでしょうか。
これを見てどう思いますか?
「こんなにどうすればいいんだよ……」
「そりゃ、お金がどうにかなれば塾に入れたいよね」
「仕事だって忙しいんだから、親がやるなんて無理だ」
「親がやったってうまくいかなかったらどうするの?」
「何かのときに相談もできないじゃない」
このように思わないですか?
普通は思うんですよ。
だって、それが一般的ですから。
しかし、私の経験もお金の無さも一般的ではないんです……
上記の6項目で親が関われないものは、
3~6の4つです。
やれるやれない、できるできないは無視してくださいね。
1と2は関わることができます。
よく見てほしいのが、
公立中高一貫校の受検で大切なのは1と2だけで、
3~6なんて必要ないんですよ。
そして、この中にはない一番大切なことが、小学校の6年間を全て学ぶことなんです。
それは、毎日をどう過ごすかですね。
どうですか?
1ができなかったとしても、2だったらできそうな気がしませんか?
そう考えると、不合格になった時
「塾に行ってあれだけ頑張ったんだから仕方ないよ」
という安心感(不合格になった理由)
を求めるのも大きいのではないでしょうか。
教育の格差はお金を持つ家庭が圧倒的に有利で、その差が社会的、経済的な格差に繋がっています。
それは、今も昔も変わりませんし、これからだって同じです。
しかし、だからと言って、お金を掛ければ掛けるだけ確実に成果が出るものでもありません。
これからの時代を生きていくには、知識やスキルの差が人生の差になってしまわぬようにする必要があり、それらは親子で過ごす日常が学びになっていれば、縮めることだって可能なんです。
それには、適性検査の対策をすればいいではなく、日々の体験から知識を付けて応用していくんです。
この価値観を与えるのと、子ども一人ではできないから、親がいるんですよ。
塾の対策を頼って合格した子は、その対策が入学後にも役立つのでしょうか?
合格したのはいいけど、学校についていけない子はゴロゴロいます。
日常的に学ぶことが対策になっている子は、その時だけできればいいなんて思っていないんです。
合格することがゴールになっている人間と、常に先を見据え足元を固めている人間とでは、
その後の伸びが全く違うんです。